第一章 消える景色

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「よし、印貢、やってみろ」  一回見ただけで真似ろというのか。 そう思いつつも、基礎は倉吉に日々鍛えられているので、どうにかはなる。 「まあ、だいたいOK。じゃ、グランドに行くぞ」  湯沢は、基本がしっかりしていて、もうレギュラーに近い。 俺とは比べものにならないくらいに、サッカーが上手い。 「湯沢、印貢にパス」  正面に征響が立っていた。 征響が本気で、ボールを奪いに来るので、ボールを上に上げると膝で軽く蹴り前に進めた。 すると、征響は俺の前に塞がり体当たりしてくる。 「湯沢!」  俺はボールを上げると、オーバーヘッドで湯沢にパスをし、 征響を切り抜けてからパスで返して貰った。
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