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「……サッカー、出来ないのか?」
「はい。印貢先輩、俺の分までサッカーも頑張ってください。
俺、すごく楽しかった」
そこで、泣かないで欲しい。
俺もつられて、泣いてしまった。
「……楽しかった?」
「はい。久芳先輩も、秋里先輩も、倉吉先輩も強くてかっこよくて、
でも俺を仲間だと言ってくれて本当に嬉しかった」
仲間に認められるということが、どんなに嬉しい事なのか、俺も知っている。
それを失う辛さも、俺は知っている。
犯人を殺してやりたい。
サッカーをすることや、天狗としての仲間を失った少年に、かける言葉がない。
「印貢先輩、泣かないでください。俺もつられますので」
俺がつられて泣いたのだ。
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