第一章 消える景色

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 高校の教室で、ベランダから下を見ていると、 幾人もの知らない職員がダンボール箱を持って学校に入ってきていた。 腕に腕章を付けているので、同じ関係者なのであろう。 「何かあるのかな?」 「捜査か、取り締まりとか」  それは違うであろう。いつものように、相澤は眠っている。 「試験会場だってよ」  通りすがりのクラスメートが教えてくれた。  その後、担任がやってきて、 この教室も何かの資格試験会場になるということで、 机の中を空にしておくようにとの指示があった。 皆、荷物はロッカーに入れて帰るのだが、 そこで、部活はどうなるのか聞くのを忘れていた。
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