213人が本棚に入れています
本棚に追加
「これは何でしょうか?」
俺に聞かれても分からないと思うが、覗いてみると黒い服のようなものであった。
「人……?」
炭になった人なのであろうか、黴になった人なのであろうか。
黒い人型が、壁の中に並んで立っていた。
「遺跡の中から発見された、炭化された人らしいです」
秋里は、壁の文字を読んでくれた。
でも人として見ると、あれこれおかしい。
まず、身長が高い。二メートルを軽く越している。
指が長い、手の指だけで、俺の手の平よりも長いのだ。
骨が太い、この巨体を支えるためなのかもしれないが、骨が俺の腕程もあるのだ。
「天神、宇宙人説の根拠でしょうか」
これは、人間ではない何かと考えたのか。
最初のコメントを投稿しよう!