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「酷いよ、なにもいきなり殴らなくたって……」
「青、分ったでしょ? 余計なこといったらまたグーが飛んでくるんだから、あんたはもう黙ってなさい。あとは私が説明するから。いいわね?」
小声で一気にまくし立てると、青は鼻を啜りながら頷いた。
取りあえずは正直に説明しよう。
とはいっても一夜の過ちの件は、口が裂けてもいえない。
親友に嘘を吐くのは気が引けるが、今回に限ってはしょうがない。
神様も許してくれるはずだ。よしっ、ではいざ出陣だ。
その後、事情説明と質疑応答は15分程で終了。
取りえず勘の鋭い親友の追及は、なんとか逃れることが出来た。
因みにその間、青は私の背後に隠れていたのはいうまでもない。
どうやら先程の一撃が、相当トラウマになったようだ。
それには流石のアラサー女流空手家も、幾分反省をしていた。
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