俗物な私

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「ご、ごめん、なんだっけ?」 「だから昨日の件よ。どうだったの?」 有紀は親指を立てながら、ニヤニヤと小首を傾げて見せた。 そういえば色々なことがあり過ぎて、まだこの親友にはなんの報告もしてなかった。    っていうか、かなりいいづらいんですけど……そう思いつつ私が口ごもってると、有紀はなにかを察したように眉間にしわを寄せ始めた。 「……もしかして、プロポーズじゃなかったとか?」 「いや、それどころか……」   私は覚悟を決めると、ことの真相を有紀に伝え始めた。 するとその悲惨な話に、彼女の顔色は見る見るうちに曇り出してゆく。 そして全てを聞き終えると、鼻息を荒くしながらこういってきた。
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