プロローグ

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「具合が悪いんなら、薬でも買ってこようか?」   布団の中で自分の犯した罪の重さにプルプルと震えていると、少年の優しい声が鼓膜に届いてきた。 恐る恐る布団から顔出をしてみると、目の前には先程と同様に微笑む綺麗な顔があった。 「あ、あのう……貴方はどちら様ですか?」 「……覚えてないの?」  すみません、全然覚えてないです……私は素直に頷いた。 「酷いよ、無理やりあんなことまでしといて……」 瞳を潤ませ、俯く美少年――ああ、やってもうた。これは刑務所行き確定だ。 どうやら私はこの幼気な少年を無理やり……酔っていたとはいえこれは流石にアウトです。 この子に訴えられたら、私は……博多にいる両親は泣くだろうな。 多分、アホ弟はけらけらと笑い飛ばすだろうけど。 「責任取ってよ、僕はもう奈々の性奴隷(・・・)なんだから」 少年はそういって天使のような微笑みを浮べると、二日酔いでやられた私の頭を優しくなでてきた。
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