波風

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「昨日の夢は何か違った。とても現実的な感じだったぞ」 しかし、その日はいつものように仕事に行き、いつものように何も起こらなかった。 帰り道、時々抜けていく公園を通っていると、ベンチに大きめのカバンがあった。 近くには誰もいない。 気になった男は近寄り、カバンの中身を見てみた。 中には1万円札がたっぷり。 「これは何ということだ」 誰も見ていなかったのともう暗くてあまり目立たなかったことで、男は咄嗟にそのカバンを持ちあげた。 「遂に僕にも運が来たのか」 男は急いで家に帰った。 「これならしばらくは遊んでで暮らすことが出来る」 男はついに大胆な行動に出た。 自分から人生に波風を立てようと思ったのだった。
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