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 さて、本当にどうするかマジで考えなくちゃな。 「頭ががんがんしますぅ」  俺とセレナは金も無ければ食べ物も無い。物々交換する物も無ければ今日の寝床すらない。超やばい状況に陥っている。  因みに俺の格好は今、白Tシャツに黒いスウェットといったどっからどう見ても寝間着姿だ。靴だって履いてない。  別に裸足で歩いても痛くはないのだが、この格好は異世界じゃかなり怪しいと思う。  一方セレナだが、意外にも普通だった。  少し露出度の高いファンタジー風の服装に長いブーツを履いている。  逆に女神がそんな格好でいいのかとツッコミたい、まあいいか。 「最優先は寝床の確保。っていう事はベルン王国に向かえばいいんだな?」 「はい!早く行きましょう平太さん、今ならお昼ご飯まで間に合いますよ!」 「金無いのにどうやって飯を食うんだよ」 「あっ」  ……頼むぜ女神さん。  俺は落ち込んだセレナを連れてベルン王国がある北へと歩き出した。
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