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「先生、俺達どうでした!?」
「そこそこ良かったんじゃない?」
明るい顔つきの三人が戻って来て、ジャッカル先生に感想を求めている。褒めて褒めてと言わんばかりの表情だ。どちらが犬か分からなくなるな。
「そうだなー、アカヤは攻めの時魔物に対して怖気ず向かっていけるようになったな。だが無駄に傷を負い過ぎだ」
「はは……まあ、そんなもんかー」
「アオトの援護のタイミングはバッチリだったぞ。でも魔法を使い過ぎないことと、魔法に頼らないことだな」
「……勉強します」
「ミドリの指示は的確だったな。ああやって次の行動を教えてやると前衛も助かる。これからもやっていくといい」
「えへへ、何だか照れるなー」
ジャッカル先生が一人ずつ指導している。弟子達は注意を受けながらも褒められて嬉しそうにしていた。
そんなジャッカル先生に俺は少し驚いていた。
顔や風貌に似合わず、指導が的確で分かりやすい。イメージでいえば「これはあれだからこうやんだよ」みたいな感覚派だと思っていたので結構意外だった。
「よし、剥ぎ取りも終えた事だし、次の魔物を探しにい--お前ら、下がってろ」
弟子達を引き連れて魔物を探しに行こうとしていたジャッカル先生の表情が一変する。
師匠の顔から、戦士の顔へと変貌していた。
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