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「カタリナ、確かにお前が通っている学校の中で戦うならば、強い魔法をバンバンぶっ放すしてりゃ勝てるかもしれない。けどな、これが本当の戦場だったら通用しないぞ。敵は待ってくれないし、死にものぐるいで向かって来るんだ。 何の為に手足がある。考える脳がある。もっと動けよ、もっと考えろよ。敵を倒す為に、敵に殺されない為に。ただでさえお前等狙われてんだから」 「……で、でも、学園長だって私達と同じやり方よ!」 「そうね、私はそんな野蛮な戦い方しないわ。汗をかきたくないし、動くのも怠いのよね」 「ほら!」  何がほら! だよ。子供かお前は。 「それはこの人が接近されても対処出来る手段と実力を兼ね備えているからだろうが。ちんちくりんなお前と一緒にすんじゃねぇよ。後な、納得しないから言わせてもらうが、俺が今まで出会った強い冒険者達、特級冒険者、魔物に魔王。確かにどいつ等も強力な遠距離攻撃魔法を使っていたが、基本は殴る蹴る斬るの物理魔法が主体だったぞ」 「……う、嘘」  嘘じゃない、マジです。  異世界ファンタジーの癖にどいつもこいつも脳筋だかんな。  システィス達が使う魔法を見て、「あーやっぱり魔法ってこれだよなぁ」って感動するぐらいだから。 「でもヘイタさん、私達はこのやり方しか教わっていませんし、出来ないです」 「学校ってのは基本を教える場所だ。そこから創意工夫、昇華させるのは自分だろ。システィス、自分で自分の限界を決めつけるんじゃねーよ。他に出来る奴がいるんだから、出来ない訳ねぇじゃねえか」 「それは……そうですけど」  まだ納得していない二人の顔に、俺は両手の得物を突き付ける。
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