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「今日から君達の仲間になるヘイタ君です。編入生は珍しいですが、皆さん良くしてあげて下さいね」
「おっす、おらヘイタ! 好きなものは大きいおっぱい! よろしくね☆」
「「………………………………………………………………」」
「ヘイタさん……」
「あんのバカ」
……ふっ、ブッコミすぎたか。
初っ端から舐められないようにと、普段は絶対やらないキャラを演じてみたが、逆効果だったみたいだな。
教室の空気ヒエヒエですわ。
ほら先生、黙ってないで早くフォローして下さいよ。これ以上俺が口を開けば、もう後戻り出来ないんだから。
……いや、既にオワタか?
「ん、んんッ! じゃあ、ヘイタ君に質問はあるかな?」
「「……………………」」
引きつった顔の先生が生徒達に問いかけるが、全員沈黙を貫いたままだった。
そりゃそうだろう。誰が、好きで自分から爆弾に触れる奴がいるだろうか。俺だって嫌だよ。
けど、このままではシンドイ空気のまま。
だから、ね? 助けておくれよシスティスにカタリナ。
おい、お前等がこのクラスにいるのは知ってるんだぞ、無視しないで助けんかい!
……頼んます、後生だから助けて下さいぃぃ!!
と、マジで救済を願っていた時、やっと一人の生徒が手を挙げてくれた。
だが、その人物は彼女達ではなく、茶髪のイケメン男子である。
本当なら「けっ! でしゃばんじゃねぇよイケメンがッ!!」と胸中で唾を吐き飛ばすところだが、今回ばかりは心から礼を言おう。
ありがとう、イケメン君。
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