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 カタリナが呆れた目でアルフレッド君を見る。それにしてもこいつ、随分強気な発言だな。ちょっと聞いてみるか。 「なあシスティス、このイケメン君は強いの?」 「……強いです。このクラスだけじゃなくて、中級生全体の中でも一番です。上級生と混じっても、上位に食い込めると思います」  ほーん、だからあんなに威張り散らせるのか。納得ですわ。  横目で他の生徒を確認すると、遠巻きに見ているだけで接触せず、可哀想な眼差しを俺に向けてくる。  イケメン君とはあまり関わりたくなさそうだ。 「システィスでもあいつに勝てないのか?」 「悔しいけど、模擬戦では一度も勝ててないです」 「成る程。じゃあシスティス、俺の代わりにイケメン君をぶっ飛ばしてくれよ」 「ええ!? ちょヘイタさん一体どうい」  喫驚するシスティスを放っておいて、俺はアルフレッド君にメンチを切りながらこう言い放つ。 「ならこうしようぜ。俺と戦う前に、システィスと戦ってもらう。んで、こいつに勝ったら俺が相手をしてやろう」 「何……?」 「は……アンタいきなり何言ってんのよ」 「そうですよヘイタさん、どうして私が……」  勝手に進行する俺に、困惑するシスティスが問いかけてくる。そんな彼女に、俺は真剣な声音で、 「何をやる前から負ける気でいんだよ。いいか、俺はお前に戦い方を教え、少しの間だが鍛えてやった。今のお前なら、とっつぁん坊やにだって負けはしない」 「……本当ですか?」 「……ああ」  うん、多分ね。 「それに、いつまでも誰かに守ってもらおうなんて甘い事考えるな。自分で切り開けるようになれ。これはその為の一歩だ」 「……はい!」
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