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「――ッ!」 「ッ?!」  先手を打ったのはシスティスだった。開始合図と同時、アルフレッドへと疾駆する。 「ノコノコ自分からやられに来るとはな!」 「ショックボルトッ!」  システィスは駆けながら右手を掲げ、下級魔法の雷撃を放つ。  魔法を唱える時間が与えれなかったアルフレッドは、自信の前面に魔力障壁を展開する。  下級魔法程度なら、魔力による障壁だけでも防ぎきれるからだ。  だが、障壁を展開する意味は無かった。何故なら、ショックボルトはアルフレッドの手間で着弾したからである。 「馬鹿がッどこを狙っている!」 「……」 『雷の性質って何だと思う?』 『うーん、発動してからの到達が速いことや、麻痺させたり……とか?』 『勿論それらも重要な要素だ。けど、雷にはまだ"閃光"っていう性質がある』 『閃光……ですか?』 『ああ。閃光、つまりは目眩しだな。雷は発現するだけで強い光を放つ。相手に直接当てずとも、一瞬だけ視界を奪える。ならその一瞬で接近し――』 (『本命をぶちかませ』ッ!!)  システィスは跳んでいた。  平太との修行で身体の動作中にも魔法を発動出来るようになった彼女は、両手を掲げ雷の斧を顕現させる。 「ボルトアックスッ!!」
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