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「なあに?そいつを問い詰めたりしないの?」
つまんないのぉ~って愚痴りながら言う小牧に
「実際、取り違えたのはわたし自身だし、諦めたよ。それよりも自分のデザインが認められたんだって事を喜ぼうと思ってさ」
ここまで行くまでに、もの凄い感情が入り混じった。
怒り、妬み、憤り、諦め、羨望、あらゆる感情を体験した。
でも、そのすべての元凶は自分の落ち度。
自分が落ちたものをきちんと確かめずに持って来てしまったことからだと言うことに気がついてからは、そのすべての感情を封印して、世に広めてくれて、アイドルの目に留めてもらってありがとうって、感謝する事にした。
じゃないと、自分がもの凄く惨めだもん。
恋人もなくして、やりたい職業にも就けなくて、デザインまで盗まれた女なんて、不幸のどん底どころか、底辺のもっと下にいるような気がしてさ。
そこから浮上するのに、もの凄く時間がかかりそうだったから、感謝する方向に気持ちを持って行った。
感謝すれば、きっと神様もこの先は幸福な人生を与えてくれるかもしれないしさ。
ってか、神様頼りって言う時点ですでにダメなんだろうけどね・・・・・
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