君と私の道中劇

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「ルネーシャとトライ、新竜山、グルゴネールは安定しているわ。スタンレイは精霊が乱れてる、魔王と死竜が居たのが影響してるわ」  ヘンリエッタが居るとどうだといった意味に繋がる。新竜山がどこなのかは皆には解らなかったが、他は首都とトバリが居るのが鍵なのだろうと推測する。 「それでフレスゲンですの?」 「まあそれもあるんだけど、ここには前にあたしらに敵対する精霊騎兵が居てね 、その影響が残って居るかも知れないから一応確認の意味も含んでるのよ。だからエッタ、あたしは約束を蔑ろにするつもりはないわ」  いつもふざけているように見えて、妙に約束を大切にする。今だって真剣な瞳をしていた。 「わかりましたの。ワタクシもお付き合い致しますわ」 「ん、全力でイタズラよろしく!」  ポットを手にしてお代わりを淹れる。美味しいものには目がないなどと言いながら。  またノックが聞こえてきた。今度は家令が扉を開けて押さえたままだ。  外から真っ赤な第三種軍装のフレイム騎士がやって来る。 「お客人方、ようこそ我が屋敷へ。ここの主人でフレイム王国炎獄騎士団長ルーニーと申します、以後お見知りきを」image=503322882.jpg
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