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……なに、あれ?
僕を殺す気ですか?
それでなくてもふたりっきりってだけでもあれなのに。
あんな、小動物みたいにきょときょとされたらたまんないよ!
……はぁーっ。
大きなため息をつくと僕は、変な汗で汚れてしまった眼鏡を、乱暴にハンカチで拭いた。
十八日。
僕の誕生日。
やっぱり質問にきた小桜さんの脇にはかわいらしい紙袋。
気になって仕方ないのですが。
「先生。
その。
……お誕生日、おめでとうございます」
「あー」
おずおずと差し出された紙袋の中身は想像通りで、僕は天井を仰いでしまった。
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