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なりたいもの、ね。
俺は彼女をぼーっと眺めながら考える。
・・・決めた。
俺は彼女を引き寄せる。身体を抱きとめ、そのままキスを落とす。
「俺は、あんたの隣に立てるような男になりたい。」
俺は彼女の目を見てはっきりとそう言った。
俺は多分おかしいだろう。こんな状況で自分の立場もわからないのに数分前に出会った彼女を抱き寄せキスして告白して。
冷静に考えたら頭おかしいなこいつ。
ただ、俺に後悔はなかった。
彼女の笑顔にやられた。馬鹿な男なんだろう。
俺の言葉に彼女の顔は真っ赤に染まっていった。
「な、なななんてことをしてくれたんだ!く、唇を奪って告白とか!ビッチか君は!」
そういってすぐさま俺と距離とった。
「だけど、面白い!うん!そうだね、それが君の願いか。じゃあ叶えないとね。」
この真っ白な空間を回るように歩きだす。やがてある場所にたどり着くと彼女は足を止めて、そこで足踏みを二回する。
「我、全能にして最上の神。転生プログラムの使用を許可。並びに作動準備。」
声、雰囲気、全てが一瞬で切り替わる。
彼女の言葉の意味はわからないが、彼女が何者であるかは理解できた。
位が違い過ぎる。神の王。
なんつーことしたんだ俺。後悔はなかったといったなあれは嘘だ。猛烈に後悔した。
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