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好きな人の言葉の威力は絶大だ。
どれだけ落ち込んでいようと、たったそれだけで救われた気分になる。
また頑張ろうって気持ちになる。
「ご褒美はダメでも、褒めるくらいはいいだろ?」
ポタ…と答案用紙に小さな染みができる。
こんなことで泣くから、いつまでたっても子供扱いされるんだろうな。
私の涙は見ないフリをして、結兄はもう一度優しく頭に触れると、
「夕飯、冷めないうちに食べに来いよ」
そう言って、部屋を出て行った。
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