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「まぁ、元気になったならいいわ」
「うん、次こそ頑張るから!」
「で、陽菜は志望校どうするの?」
「もちろん、結兄の母校に向かって一直線!」
結兄が通っていた高校に行くと決めてから、勉強だって頑張っている。
今のところは大丈夫そうだけど、気は抜けない。
「じゃあ、高校も陽菜と一緒か」
「俺もだよ」
後ろから聞こえた声にぐるんと顔を向ければ、スポーツバックを斜めにかけ、ポケットに両手を突っ込んだ姿で蒼真がこっちへ向かって歩いてくる。
「また盗み聞き?」
「たまたま聞こえたんだよ」
少し眉を潜める私の隣に並ぶと、チラっとこちらを見る。
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