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結兄はふっと頼りなく笑うと、ひとつ息を吐く。
「これが陽菜にとっていい選択なのかはわからない。俺のせいで陽菜の高校生活を無駄にするかもしれないんだから。……それでも、陽菜が諦めずに俺に向かってくるなら、俺も逃げずに陽菜と向き合うよ」
………落ち着け、私。
つまり、それって……。
「……私、恋愛対象に見てもらえるの?」
私はまだ信じられないといった表情で結兄を見ると、結兄は何か覚悟を決めたようなそんな顔をしていた。
「すぐには無理だけど、少しは考えてみるよ」
………やばい、手が震える。
やっと一歩前に進めた。
やっとスタートラインに立てた。
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