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ん、まてよ。
でも莉子には他中の彼氏、みっくんがいる。
それは蒼真も知っているはずなのに………。
莉子と話している蒼真に視線をやると、その横顔は何だか切なく見えた。
……そっか、それでも好きになっちゃったのか。
私は一人で脳内会議を開いたあと、蒼真の背中を思いっきりバシン!と叩く。
「……いって!何すんだよ」
「蒼真!応援は出来ないけど、その決意だけは褒めてあげるよ!」
ドヤ顔の私を莉子と蒼真は眉を潜めて眺めたあと、互いに顔を見合わせる。
「陽菜、意味わかんねぇんだけど?」
「いいよ、いいよ。言わなくてもわかってるから!話くらいならいつでも聞いてあげるからね」
私より背の高い蒼真の肩を背伸びをしてポンポンと叩くと、ニコッと笑ってみせる。
そして、二人を置き去りにしてさっさと歩き始めた。
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