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「陽菜、合格おめでとう!」
「ありがとう!」
無事合格したことを家族に報告すると、夜は合格祝いのパーティーが開かれる。
ダイニングテーブルの上には私の大好物がずらりと並び、美味しそうな香りと湯気が空腹を更に刺激する。
「結人、おっせーなー」
お兄ちゃんが壁にかけられた時計を見上げると、タイミングよく家のインターフォンが音を響かせた。
「結兄だっ、私でるっ!」
ダダダっと玄関に向かい、ガチャっとドアを開けると少し息を切らせた結兄が立っていた。
「結兄、おかえりっ!」
「ただいま。ごめん、遅くなって。陽菜、合格おめでとう」
そう言って私の目の前にケーキの箱をかざすと、私はわかりやすく目を輝かせてそれを受け取る。
「これっ!私が食べたいって言ってたチーズケーキ!!嬉しい!結兄ありがとう!」
ふわっと優しい笑みを浮かべる結兄を玄関に招き入れると、二人でリビングへ向かう。
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