2.一歩、大人に近付くには?

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「結兄、来たよっ」 「お邪魔します」 ガチャとリビングのドアを開けると、待ち切れなかったのかお兄ちゃんはすでにビールを傾けていた。 「あー!ちょっと!勝手に始めないでよ!」 「わり。我慢の限界だった。結人お疲れー」 結兄に向かって缶ビールを差し出すお兄ちゃんをキッと睨んでから、キッチンにいるママに結兄から貰ったケーキの箱を差し出す。 「ママ!結兄がケーキくれたっ」 「あら、逆に気を遣わせちゃって、結人くんごめんなさいね。後でみんなで頂きましょう」 そう言ってママは申し訳なさそうに私からケーキの箱を受け取ると、私はダイニングへ戻って結兄の隣に座る。 「結兄、お腹空いたでしょ?いっぱい食べてね!」 「ありがとう」 「陽菜が作ったんじゃねーだろ」 「お兄ちゃん、うるさい」
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