181人が本棚に入れています
本棚に追加
「結兄、来たよっ」
「お邪魔します」
ガチャとリビングのドアを開けると、待ち切れなかったのかお兄ちゃんはすでにビールを傾けていた。
「あー!ちょっと!勝手に始めないでよ!」
「わり。我慢の限界だった。結人お疲れー」
結兄に向かって缶ビールを差し出すお兄ちゃんをキッと睨んでから、キッチンにいるママに結兄から貰ったケーキの箱を差し出す。
「ママ!結兄がケーキくれたっ」
「あら、逆に気を遣わせちゃって、結人くんごめんなさいね。後でみんなで頂きましょう」
そう言ってママは申し訳なさそうに私からケーキの箱を受け取ると、私はダイニングへ戻って結兄の隣に座る。
「結兄、お腹空いたでしょ?いっぱい食べてね!」
「ありがとう」
「陽菜が作ったんじゃねーだろ」
「お兄ちゃん、うるさい」
最初のコメントを投稿しよう!