2.一歩、大人に近付くには?

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蒼真を異性として………? 「ないない。ありえない」 「なんで?ああ見えて蒼真、結構女子から人気あるじゃない」 確かに、そんな話はたまに耳に挟むこともあったけど……。 蒼真に対してキャッキャする女子を見るたびに、何がそんなにいいのか不思議だった。 「なんでって言われても……蒼真をそんな風に見ようと思ったことないもん。小さな頃から知ってるし、意地悪だし、すぐバカにして突っかかってくるし、嫌味しか言わないし……」 そう言いながらひとつずつ指折り数えると、莉子に向かって眉を潜める。 「これで好きになると思う?」 両手で頬を包み込むようにトン、とテーブルに頬杖をつくと、振動で隣にあったティーカップがカシャンと小さく音を立てる。 「………これはまた、なかなか厳しいわね」 「え、なに?」 「ううん。なんでも」
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