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そこには、黄色い上下のスエットを着た優美が携帯を両手で握りしめて立っていた。
「入らないの?」
「・・入る」
とぼとぼ入ってきた優美を、ドアが閉まったのを確認して、抱きしめた。
「きゃ!」
「どうしたの? 俺が告られたから気になった?」
コクン
「人のことは全力で応援するのに、自分の事になるとからっきしなんだから」
「だって、りょうが告られるんだもの、彼女にしてみると焦るのよ、りょうが違う人を好きになったりするんじゃないかって」
「それは無いな。絶対に無いな」
「そんなの分からないじゃん!」
「そうだね。でも・・それって美優より魅力的じゃないとびかないよね」
「・・多分」
「学校中探しても多分いないと思うよ、そんな女の子」
「・・でも」
「でももヘチマもありません」
「・・しかし。ぎょえ!」
思いっきり優美を抱きしめた。
「しかしも無いの」
「りょ・・う・・く・・る・・し・・い。た・・べ・・た・・も・・の・・で・・ちゃ・・う」
「また、ストレス発散を食べ物にぶつけたの!」
「はぃ・・えへへ」
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