第一話 『導かれた出会い』

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俺は、この人から戦闘のノウハウを教えてもらっている。 だから、師匠と呼べるこの人は信用に値する人物だ。 その人が言うのだから、多分間違いはないと思うが・・・さてはて、とうしたもんか。 「・・・分かった。藍さんの言うことだから、その依頼を引き受けよう」 「ちょっと、どうして藍の言葉で了承するのよ?」 紫がぷくぅと口を膨らましながら、俺をじっと抗議の目で訴えてくる。 「信用しているからだ」 「その言い方だと、まるで私が信用されてないみたいだけれど・・・?」 「ん?その意味で言ったんだが?」 「ひ、酷い!私、あなたをそんな風に育てた覚えはないわ!この親不孝者!」 「奇遇だねぇ、俺もあんたに育てられた覚えが全くないぞ」 そう言うとスキマからハンカチを取りだし、悔しそうにハンカチを噛む紫。 それが演技だと分かっている俺には、呆れてものも言えない。 そんな言い合いをする俺たちを、藍さんは苦笑しながら「まあまあ・・・」と宥めてくれた。 「神威、悪い話ではないぞ。この前金の他に依頼の報酬金も、たんまりと用意しよう」 「ふむ、それなら引き受けるより他はないな」 紫とじゃれ合うのを止め、俺は腕を組みながら紫に問う。 「それで、依頼の内容を改めて聞かせてくれ」 「ええ、いいわよ。私の依頼は・・・」
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