第一話 『導かれた出会い』

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「なんとかなったな・・・」 時間はかかったが、『元に戻す程度の能力』で滅茶苦茶になった(主に彼女のせい)向日葵畑を修復した。 休む間もなく、俺は彼女の家へと向かう。 彼女の家は向日葵のすぐ近くにあり、容易に見付けることが出来た。 「おーい、居るか?」 とりあえず呼んでみる。 すると、ガチャリと音を立てて扉は開いた。 出迎えたのは、もちろんさっき襲いかかってきた緑髪の女性だ。 「私を呼んだということは、畑は綺麗に直したのかしら?」 「ああ、なんとかな」 「・・・本当でしょうね?」 俺の言葉が信じられないのか、彼女は再び鋭い視線で睨んできた。 「ああ、本当だ。なんなら、見に行けばいいさ」 「あなたも来なさい。嘘だったら、その場で粉々にしてあげるわ」 粉々って・・・そりゃ、元に戻しても痛いなぁ。 俺は先に歩く彼女の後ろを、やれやれと肩を落としながら付いていった。 「・・・嘘」 畑に着いた彼女からは、驚愕の言葉が出てきた。 「まさか、こんな短時間で完全に元通りにするなんて・・・あなた、一体何者?」 「俺はしがない万屋さ。ちょいと話を伺いたくてね、いいかい?」 「・・・」 ようやく話を聞く気になったのか、彼女は一度目を閉じて頷いた。 「・・・いいわ、聞いてあげる。ただし、こんな場所で話をするわけにもいかないわ。私の家にいらっしゃい」 「おっ、そいつぁありがたいねぇ」 「勘違いしないで。見知らぬ人間がいると、花たちが怯えるからよ」 憮然とした態度で、また先を歩く女性。 花たちが怯える、ねぇ・・・先程の弾幕といい、殺気といい、どうやら彼女は人間ではなさそうだ。 俺はろくでもない依頼を受けてしまったことに落胆しつつ、再び彼女に付いていった。
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