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「班ごとに分かれてねー。あ、そうそう。お弁当は男女で交換してねー」
ええー、なんでーという声が湧き上がる。
「そうでもしないと、自主的に男女で交流しないでしょ?文句言わないの」
マジかー、またいな声は未だにあるけど、担任の先生に従うみんな。
僕としては、同じ班の彼女と交換して交流できるチャンスだから、内心かなり喜んでるんだけど。
「じゃあ私、慶介くんと交換しよっと」
……え?
「あら花音、もしかして慶介くんのことが――」
「だって、慶介くんのご飯、美味しそうだもん!」
純真無垢。汚れ一つない真っ直ぐな瞳で僕を見る花音ちゃん。
……うん。嬉しいんだけど悲しいな。なんだろ、この気持ち。
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