最高のスパイス

3/5
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
「班ごとに分かれてねー。あ、そうそう。お弁当は男女で交換してねー」 ええー、なんでーという声が湧き上がる。 「そうでもしないと、自主的に男女で交流しないでしょ?文句言わないの」 マジかー、またいな声は未だにあるけど、担任の先生に従うみんな。 僕としては、同じ班の彼女と交換して交流できるチャンスだから、内心かなり喜んでるんだけど。 「じゃあ私、慶介くんと交換しよっと」 ……え? 「あら花音、もしかして慶介くんのことが――」 「だって、慶介くんのご飯、美味しそうだもん!」 純真無垢。汚れ一つない真っ直ぐな瞳で僕を見る花音ちゃん。 ……うん。嬉しいんだけど悲しいな。なんだろ、この気持ち。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!