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「良かったら、こっちで一緒に飲もうよ。」
窓際の二人掛けの席を差し、まだ手付かずのドリンクを目の前にしている私を誘う康生さん。
思わず、カウンター越しに立つサクちゃんの様子を伺ってしまった。
自意識過剰かもしれないけど、なんとなく彼は、私と康生さんの関係を気にしているような気がして。
しかし……――――――
「ドリンク、あちらの席にお持ちしますね。」
私が返答する前に、カウンターに置かれていたキールはホールにいたスタッフの手によって康生さんのテーブルへ運ばれていく。
きっと彼は、気を利かせたつもりだったのだろう。
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