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ついさっきまでの楽しかった時間が嘘みたいだ。
温まった心が氷のように冷たくなっていく。
彼女は本気だ。
美桜さんよりも遥かに強い憎悪をぶつける彼女の瞳がそれを感じさせた。
…怖い。
本当は逃げ出したいほど、怖い。
だけど、ここで逃げてしまったら彼を失うことになる。
私は絶対、彼を失いたくない。
「私は絶対、彼とは別れません」
彼女の目を真っすぐ見ると、はっきり言い放った。
「私が彼を思う気持ちは誰にも負けません。
あなたが何を言おうと、私は彼と別れるつもりはないです。
お願いします。彼を諦めて下さい」
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