7.2人目の恋敵

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「でも……」 「葉瑠は心配し過ぎだよ。 俺は何があっても葉瑠だけだから。な?」 彼はそう言うと、大きな手のひらで私の頭をそっと撫でた。 彼は私を安心させたかったのだろう。 だけど、私の心は灰色に染まっていく一方で、不安は消えるどころか、増えていく。 このまま彼と話しても空回りしそうだ。 面倒くさい女だと思われるのが嫌で、静かに頷いた。 彼が研究を終えるまでもう少しだ。 そしたらまた、元の生活に戻れる。 きっと、この不安もいつか真っ白になって消えていく。 そう信じて、私は不安な気持ちを無理やりコクンと飲み込んだ。 それまで、私が我慢すればいい。
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