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次の日、目が覚めたときには彼の姿はなかった。
ぼんやりと定まらない視界の中、ベッドから身体を起こす。
…そうだった。
昨日、楢崎くんの家に泊まったんだ…。
見に纏うものがない自分の姿を見て、昨日の情事が一気に蘇ってしまった。
何回もそういう行為には至っているのに、どうして慣れないんだろう?
…けど、昨日は彼もどこか半強制的だった気がする。
でも、流されたのは私。
最近、こういうの多い気がする。
大学のこととか、将来のこととか、まだ話してないことがいっぱいあるのに。
結果的に流されちゃう私も私だけど、彼に誘われて、体に触れられたらもうダメなのだ。
自分の意志の弱さと不甲斐なさに盛大なため息を吐いた。
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