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帰る支度をしていると、小さなメモ書きが視界に入った。
“今日はごめんな。
研究が終わったら
デートに行こう。
いつもありがとう。
気をつけて帰って”
私宛に送られたメッセージ。
彼は大学に行ったんだろうな。
研究打ち合わせってことは、きっと美桜さんもいるんだろう。
「頑張ってね…楢崎くん…」
誰もいない部屋でポツリと呟いた。
私に出来ることは彼を支えることだけ。
研究が終わったらまた戻れる。
その時、全部話せばいい。
あと一カ月の我慢…。
それまで、どんな苦難があっても絶対乗り越えて見せる。
美桜さんや有里果さんには負けない。
必ず、この恋を守ってみせるんだから…。
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