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「ふーん。
あなたが怜くんの彼女なんですね」
射るような視線に身震いして、俯くように視線を逸らした。
「あなた、邪魔なのよ」
彼女の声に耳を疑った。
驚いて顔を上げると、再び視線が重なる。
「怜君の彼女がどんなのかと思えば、ただの地味な女じゃない」
無礼すぎる言動に唖然としていると、彼女は小さな口元を少し歪ませながら微笑んだ。
「何も言い返さないんですね?
いかにも守られてるだけのお姫様って感じ」
名乗りもせず、ずかずかと私の陣地に入ってきたと思えば、勝手なことばかり言われて、さすがに黙っていられる私ではない。
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