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彼が強い力で私を引きずり始めたのだ。
向かった先は寝室。
彼の怒りは尋常ではなかった。
「ひゃっ」
乱暴に投げ捨てられた場所はベッドの上だった。
怯えながら顔を上げると、楢崎くんが冷酷な目をして私を見下ろすように立っていた。
不意にあの時の感覚が蘇る。
違う。
彼は、私の好きな彼…。
あの時、私を襲った男ではない。
息つく間もないまま、彼は私の上に覆い被さると、乱暴な手つきで私の身体に触れた。
「待って…楢崎くん…」
恐怖で声が震えていた。
こんな触れ方、
楢崎くんはしない。
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