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「返せって。俺だって たまには真面目に考えてんだ。ボソッ (修也に負けたくないからな)」
「ん?最後の方、聞こえなかった。何て言ったの?」
「なんでもねぇよ。じゃあな」
変な奴
求人雑誌ね……
アイツも、、色々 考えてるんだ。
何か、少しだけ見直したかも。
佐渡(兄)の背中を見送った後
私は夕焼けを背にマンションへ帰って行った。
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≪修也side≫
「修也?何、考えてんの?」
「あ、ごめん。何でもない」
「あ、女の事?もう、浮気なんかしたら許さないんだからね!」
「しないよ。だって俺は、君しかいないから」
「嬉しい!修也、愛してる。はい、今月分の お金… これしか稼げなかったけど…」
「ありがとう。ごめんね…… 兄貴の借金が落ち着いたら、ちゃんと返すから…」
「いいの。私は修也の為にやってるんだもん」
ふん、うぜーな。
てか、化粧ケバいんだよ
香水もキツいし
あー、まじウザイ
金くれるから、言うこと聞いてやってるけど 他のカモ探した方がいいかもな。
俺は、兄貴の借金だと嘘をついて、健気なふりをして金稼ぎのため、好きでもない女と寝たり、デートしたりしてる。
表面上は 王子様らしいが、俺の本性は王子様でも貴公子でもなんでもない。
里子と付き合い始めたが、修吾から奪ったというだけで、俺は興味がなくなっていた。
元々、興味なんかないけど
日中は家庭教師なんかしてるって嘘ついてるし
まぁ、家庭教師もあながち間違いではない。
たまーに、高校生相手に画面越しで教えてやってる
里子が、家にいるときだけだが
「俺、そろそろ帰るね。兄貴、帰ってくるから」
「一人でいても、つまんないよ…… 修也いないと寂しいし。もっと一緒にいたい」
ふっ。お前の顔が、くそつまんねぇんだよ
化けもんみたいな面で、俺に抱きついてくんな
気持ち悪い
「ごめんね。また連絡するからさ」
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