第2章 私は貴方の犬ではない。

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「へぇ、2つ違いの兄弟なんですね」 あれから結局、佐渡弟(佐渡 修也)通称 王子様を家に招き入れた。 年頃の娘が何やってるんだ…私 ごめんなさい。お母さん、お父さん… この笑顔に負けてしまいました… イケメン好きは母親譲りでごさいます。 私は、王子様に暖かい お茶と茶菓子にチョコレートを出すと、向かい合わせで座った。 何だか、お見合い?みたい。 目と目が合う二人。 すると、突然 王子様が私に… 「ねぇ里ちゃんって呼んでいいかな?」 なんて聞いてきた。 もちろん、答えは決まってるよね。 「…はい!」 どうぞ、どうぞ、里ちゃん でも 里っち でも 里ピー でも、里プーでも、お好きに お呼びくださいませ王子様。 チョコレートを口にする王子様、一袋100円のチョコレートなのに、まるでパティシエがつくった高級なチョコレートのように見えてしまう。 あのガサツで自己中な佐渡の弟だなんて、誰も想像できないわ。 「里ちゃん、可愛いよね。何か小さくてさ」 王子様に褒められたー ヤバイ、小さくて可愛い…ですか 「そんなことないですよー。佐渡さんこそ、すごくイケメンです」 「そうかな?兄貴の方がイケメンだよ」 ないない!ないないない! それだけは、ないです!
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