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しかし兄弟の姿を見間違えるはずがない。
後ろ姿も、歩く姿も 修也そのものだ。
確かめるため、俺は二人の後ろへ徐々に近付いていく。
人間違いなら、それでいい。
確かめないと俺は、ずっと疑ったままだ。
そして俺は自然に女側の横を追い越す感じで抜き、修也かどうか少し振り返る
その瞬間、俺は修也と目が合ってしまった…
やっぱり、修也だった
修也も俺も驚いて立ち止まる
隣の女は不思議そうに俺と修也を交互に見ると
「修也?」そうハッキリ名前を出したのだ
はっ、当たりかよ。
だが 何で、修也が こんなとこにいんの…
アイツは、どうしたんだよ。
その女は何なんだ?
「兄貴…何で」
鳩が豆鉄砲を食らったような目付きで固まる修也
女は修也から離れると黙ったまま立ち尽くす
「何では、こっちだろ。そいつ誰だよ」
「え…誰って……」
即答しないのかよ。
まあ、こんな時間に友達なわけねぇよな
「じゃあ、そこの女に聞く。修也と どういう関係?」
どうしていいか分からずモジモジしているド派手な女に聞く
女は、(え?私?)と人差し指で自分を指して戸惑ってるようだ
「もういいだろ?… 兄貴には関係ないから」
「修也、俺は今 この女に聞いてんだ。黙ってろ」
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