269人が本棚に入れています
本棚に追加
12章（続）甘い夢はもろくも崩れ去る（獣男子 完）
私は……
目の前で起きている事態に困惑する。
修ちゃんが、突然 別れを切り出してきたからだ。
急な展開に私は思考回路が停止する
一体、何がどう起きているのか全く理解できなかった
「里ちゃんには悪いけど、恋愛感情はなかったから、ただそれだけ」
目の前にいる人は私の知っている修ちゃん（王子様）じゃない。
こんなに冷たかったっけ……
恋愛感情はないと言われても
私の気持ちは修ちゃんに、いってしまってる
なら、この気持ちはどうすればいいの？
「勝手な事だとは分かってる。でも、俺は里ちゃんが、思うような人じゃない。兄貴の方が、まともだよ。俺じゃなく兄貴んとこ行けよ」
今さら、そんなこと言われても…困る
私はアイツの事なんか好きでもなんでもない
修ちゃんが、好きなのに…
やっと夢が叶ったと思ったのに…
そんなのないよ……
この時の私は修ちゃんが、何で 突然 別れを切り出したのか全然、分からなかった
このまま別れを受け入れる事ができる勇気すらも
今の私には耐え難い真実だった……
（獣男子 上 完）
最初のコメントを投稿しよう！