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目を開けると、そこには…
見知らぬ男が隣に寝ていた。
夢を見ているんじゃないかと一瞬フリーズした後、自分の頬っぺたをつねる。
……痛いよ?
ねえ、痛いけど……
夢じゃない
寝起きの頭で、どうしたらいいのか思考回路を巡らせ、とりあえず裸ではないことに安堵し、起こさないように、キッチンヘ移動すると左手に鍋蓋と、右手にお玉を装備する。
寝ている男が、いつ起きてもいいようにスタンバイ完了させ、起きるのを ひっそりと 待ち続けた。
あ、警察に連絡準備しなきゃ…
捕まえた所で警察に来てもらおうと、スマホで110番の番号をダイヤル前にセットする。
だが、待てど待てど 男は起きては来ない。
私は学校があるから時間もあまりないことだし…
思い切って起こす作戦に出た。
「あの!!朝ですけど!」
言い終えて即座に鍋蓋とお玉でガードする
すると、物音で起きたのか男が 眠たそうに気だるそうに目を開け、此方を見た。
私は攻撃体制に入り、スマホでセットした110番へダイヤルした。
「はい。警察です。事件ですか?事故ですか?」
静まり返った部屋に受話器から漏れる声
「おい!何かけてんだよ!早く切れって!」
状況を把握したのか男が慌てて私に飛びかかる。
そして、せっかくダイヤルしたのに男が切ってしまった。
男がジワリジワリと近寄るごとに私は鍋蓋と お玉を顔の前にクロスして防御をはかる。
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