第一章 貴方は誰ですか

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目を開けると、そこには… 見知らぬ男が隣に寝ていた。 夢を見ているんじゃないかと一瞬フリーズした後、自分の頬っぺたをつねる。 ……痛いよ? ねえ、痛いけど…… 夢じゃない 寝起きの頭で、どうしたらいいのか思考回路を巡らせ、とりあえず裸ではないことに安堵し、起こさないように、キッチンヘ移動すると左手に鍋蓋と、右手にお玉を装備する。 寝ている男が、いつ起きてもいいようにスタンバイ完了させ、起きるのを ひっそりと 待ち続けた。 あ、警察に連絡準備しなきゃ… 捕まえた所で警察に来てもらおうと、スマホで110番の番号をダイヤル前にセットする。 だが、待てど待てど 男は起きては来ない。 私は学校があるから時間もあまりないことだし… 思い切って起こす作戦に出た。 「あの!!朝ですけど!」 言い終えて即座に鍋蓋とお玉でガードする すると、物音で起きたのか男が 眠たそうに気だるそうに目を開け、此方を見た。 私は攻撃体制に入り、スマホでセットした110番へダイヤルした。 「はい。警察です。事件ですか?事故ですか?」 静まり返った部屋に受話器から漏れる声 「おい!何かけてんだよ!早く切れって!」 状況を把握したのか男が慌てて私に飛びかかる。 そして、せっかくダイヤルしたのに男が切ってしまった。 男がジワリジワリと近寄るごとに私は鍋蓋と お玉を顔の前にクロスして防御をはかる。
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