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部屋に入り、電気もつけずにベッドに倒れこむ。そして、身体にたまった疲れを息を吐き出すことで外へと出していく。長い、息だった。
制服のポケットから、スマホを出すと一件の通知。同じ中学からの友だちから。
通知の内容には、
県外の学校に行くから。
待ってる。
と、それだけ。
メッセージはそれだけ。だが、僕はなんとも言えない感情に浸る。
僕なんて。
なんでこんな今感情になったのか。考えてみたら、中学のころからだったかもしれない。
通知を送った友だちとは、中学からの仲だった。僕たちはお互い絵を描くことが好きでよく描いた絵を見せあっていた。
僕より、その友だちのほうが上手だったため、美術の時間には友だちの周りには人が集まった。羨ましく思った。
少しの劣等感を抱く。
そのまま、高校は別になったが連絡は取り合っており関係は続いている。
高校の冊子で、美術のコンクールでよく友だちの名前が載ってた。
追い付けない。
そして、僕はだんだん絵を描くのがイヤになりやめていった。
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