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自分の好きなものが、他人の評価によって嫌いになっていく。自分が作品を他人と比べて嫌になっていく。それがなんとなく怖くなって描かなくなった。
これ以上、好きなものを嫌いになる自分なんて見たくない。
でも、鞄にはスケッチブックや鉛筆をいつも持ち歩いている。いつでも描けるように。
矛盾してるな。
駅の近くを通りかかると、そこには小さな女の子がしゃがんでひとり話していた。
そこは、昨日枯れかけていた花の近く。よく見ると、花は湿っており女の子は水をあげた後だろう。
だいじょうぶだよ。とか、げんきになって。とか励ましの言葉を花にかけているようだった。
…無駄なのに。
そう思う僕の心はきっと、もう枯れているのだろう。
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