とある冬の日

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「じゃじゃーん!」 「お前……その格好……」 「どうですか、先輩!似合うでしょう、似合うでしょう!」 そこには…………『天使』が居た。いや、正確に言えば『天使』ではなく『サンタのコスプレをした後輩』だったのだが……。 「………………」 「あれ?先輩どうしたんですか?余りにも私が可愛すぎて絶句しているんですか?」 「………………」 「え……もしや図星ですか?」 「……あぁ。余りにもお前が可愛すぎて天使かと思っていたほどだ。恐らくお前が後輩と分かっていなければ、今にも拝み倒したいぐらいだ」 「別に私と分かっていても拝み倒してくれても構いませんが……。しかし先輩が喜んでくれたようで何よりです」 「それが用件だった、ということか?」 「いえ?これからですよ」 「これから何をやるってんだよ。俺を弄りまくる気か?」 「それも捨てがたいですが、今回は違います。今日は一般的に、イエスが奉られる日。つまりクリスマスです。更に言えば、先輩には関係の無い日です。なので絶対暇であろう先輩を、私の家のクリスマスパーティーにご招待した所存です」 「悲しいかな、全て合っているよ。本当に暇だった。お前からメールが来たときは、暇じゃ無くなると思って嬉しかったぐらいだ」 「いや~、照れますねぇ」 「そしてお前の家のパーティーに招待されるのは正直嬉しい。しかし親御さんの了承は取っているのか?見ず知らずの男を家にあげるほどの無警戒では無いはずだしな」 「その点に関してはノープロブレムです」 「既に了承が「親は仕事で明日の夜までは確実に帰ってきませんから」…………友達とかと「友達なんて誘ってないですし」…………もしかして「一人のつもりでしたが何か?」…………悪かった」 「分かってくれたなら良いですよ。ささ、あがってください」 「お言葉に甘えさせてもらうよ。しかしその格好は一人で楽しむには虚しすぎないか?」
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