始まり いきなり後ろから刺されると痛い

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俺は妖怪だ、生まれた時のことは覚えていない、長い時を一人で生きてきた、色んな所を回り、色んな物を見て来た 人の戦、妖の争い、人と妖の戦争、小競り合いから大規模な物まで、見て来たし参加してきた そのおかげか、自然と人が集まった、小さな集落のような物を作り生活していた 部下が出来て、友人が出来た、それを守る為に力を尽くした、そんな日々が幸せだった、だけど なぜこうなった? いつかはすると思っていたが、まさか後ろから刺されるとは、あのクソ猫なにが 「あたしに背中を向けるのが悪いのニャ」、だ まあいい、後ろから刺されたくらいではちょっと痛いだけだから、問題はその後だ、そのまま何食わぬ顔で立ち上がった俺を見て、青い顔をしながらそこらへんに落ちていた丸太でぶん殴ってきやがった、痛い それだけじゃ飽き足らず崖に放り投げられた 「俺じゃなかったら死んでるぞ」 転がって仰向けになる、雨が降っている、鬱陶しい、なんかやる気もごっそり持っていかれた感じがする、寝てやろうか、こういう時何と言うんだったか?寝たら死ぬぞ!だったか?なんか違う気がする、考えが纏まらない、これはいけない寝よう 足元の方から何かの気配を感じる 「わ…しのも…なりな…」 何か聞こえた気がするが、気のせいだろう、俺は寝るんだ 「わたしの…なりなさい」 耳鳴りかな?寝る前の人の前で騒いだらダメって教わらなかったの!(オカン口調) とりあえず、頷いておくことにしよう、俺は寝るんだ、おやすみなさい!
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