始まり いきなり後ろから刺されると痛い

4/6
前へ
/20ページ
次へ
「どういう事だ?小娘」 座っている女の子を上から見下すように睨む 「お話しだけでも、していきませんか?」 それに動じず、こちらに微笑んでくる 「ちっ!」 舌打ち、そして座る 「あら?てっきり私を殺して出ていくとでも言うと思ったのですが」 「どうせ、それも対策しているんだろう?」 「当然です!」 年相応に胸を張って得意げに笑う 「話とやらを聞かせろ」 女の子の前に座る 「単刀直入に言います、私の家族になってください!」 「は?」 真剣な顔で変なことを言うので聞き返してしまった 「だから、私の家族になってください!」 「聞こえている、どういう事だ?説明してくれ」 「その前に自己紹介を…『雅乃島 緑(みやびのしま えにし)』と申します、陰陽師です」 「陰陽師様か、それがどうしてどこの馬の骨ともわからん俺を?お嬢さんみたいな娘だったら引く手数多だろうに」 「?なにか勘違いしてません?」 「なにがだ」 「私が言うのは、式神になってほしいという意味でして…私の家では式神は家族のように扱うので…あいた!」 どう聞いても勘違いする言葉だったのでデコピンを食らわせる 「で、どうして俺を式にしたいと?」 涙目になって額を抑えている縁に聞いた 「力がほしいんです、禁忌に手を出さないといけない程に」 真面目な顔になって思いつめた表情をする縁に 「それはなぜ?」 と聞いた、これは間違いだったのかもしれない、なぜなら返って来た答えは 「五年後、私は贄になってしまうからです」 無視はできない答えだったから
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加