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「じゃあ、なんなんですか!?」
「妖怪だけど?」
え?人間だとでも思ったの?
「どこからどう見ても人間じゃないですか!」
思われていたみたいだ、身を乗り出し、怒鳴ってくる、近い
「そりゃあ、隠しているからな、というか妖怪くらいなら陰陽師なら見たことあるだろ?」
縁の額を押して距離をあける
「私達の言う妖怪とは、大きな猪みたいなモノを言うんですよ、妖怪だって言うなら証拠見せてください!」
「これでどうだ?」
そういって俺は耳と尻尾を出す
「犬耳が生えた!」
「犬じゃない狼だ」
「へー、触っていいですか?」
「駄目だ」
「ケチ!」
「話が逸れているぞ、話を戻せ」
「おっと、見苦しい所を…そうですか…妖怪でしたか…」
「何か問題でも?」
「無くなったと言いますか…なんというか…」
「何か駄目だったか?」
「人を式にするのは禁忌に相当するんです、ですが…妖怪は…」
「駄目なのか?」
「大丈夫だと思うのですが…」
「前例がないと」
「はい…」
「外向きでは使用人と言う事にすればいいじゃないか?」
「その手がありました!というか、文句言わないんですね、いろいろ言い包める為の条件を用意していたんですが」
「事後承諾って言っていたしな、言うだけ無駄かと」
「面白くありません」
頬を膨らませてジト目で睨んでくる
「流れには流される達でな、諦めろ」
「納得はいきませんが、諦めましょう…ではもう一度いいますよ」
そういって言葉を一度きって
「私の式に、家族になってください」
小指を差し出してくる
「了承した、貴女を地獄まで送り届けよう、それまでは貴女の武器となり盾となりましょう…とこれでいいか?」
自分の小指を絡ませる
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