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光が目に入り、目が覚める
「知らない天井だ…」
まさか二回も言えるとは…これは死んでもいいかもしれない(嘘)
「さてと、状況を整理しよう」
まずは、ここは何処か、雅乃島 縁の家の部屋だ
次に、雅乃島 縁とは誰だ、あのクソ猫の不意打ちのせいで崖から落ちた俺を普通の人間と勘違いし、治療するため、俺を式神にした人物、一応主人ということになる
最後にこれからどうするのか、縁の話によると、縁の母に会いに行くようだ
「はぁ、こういうの苦手なんだよな」
立ち上がり窓を開ける
「は?」
眠気と不安が吹き飛んだ
「なんだこれ」
何もなかった、窓から見える周囲に緑がなかった
「は?なんだこれ」
同じ事を二度も言ってしまった、がそんなことはどうでもいい、窓の縁に足をかけて、屋根に上る
部屋に広さでわかっていたが家自体は大きい、本当にお嬢様だったか、屋根の上に立って周囲を確認した、この屋敷は自然に出来たとは言えない窪みの中心に建っているようだ
「三人か?」
これでも狼の妖怪だ、鼻は効く、三人人間の匂いがした
「これじゃあ、監視じゃないか」
体に絡みつく視線には敵意に似た感じがした
「これは、しっかりと話を聞かなければいけなくなったじゃないか、めんどくさい」
溜息をつき、屋根から先程の部屋に戻る、ここに来てから溜息が増えた気がする
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