好きでした、今でも好きです。

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 一番最初にコンタクトされたのは、その日の晩の夢枕だった。 ぎゅう、と胸元に圧迫感を覚え、ぼんやりと覚醒すると、見事に俺は首から下が動かせなくなっていた。 恨めしや……、その典型的すぎる恨みごとに少し笑ってしまうと、透明な幽霊は驚いたように身じろぎをした。 「……なぜ、怖がらない」  すうっと現れたのは、長い髪をした血まみれの少女だった。銀色に半分くらい透けていながらに彼女は俺の胸元に正座をしていて、――ああ、これが幽霊なのか。と俺は内心で独りごちた。 ……あれ、なんで幽霊に足があるんだろう。やたらとその一点が気になるものの、俺が言ったのは別の言葉だった。 「そんなこと云われましても」 「…………」  ちょっと気まずい沈黙が、俺たちの間に流れた。  一秒、二秒、三秒、十五秒。 金縛りになっている俺が彼女の白い脚に釘付けになっていると、享年16歳ぐらいの少女がこちらに振り向いた。 流石に肝が冷えた。 眼窟から流れる血が、頬骨を流れて滴っている。ひくひく動いた唇を見る限り、あちらもどうしたらいいのか困り果てているらしい。
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