好きでした、今でも好きです。

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 泣きもしないで見つめ合った俺の様子に、恐らく祟りに来たのであろう彼女は、口端を上げてふふ、と静かに笑った。 「面白い人」 「……それはどうも」  意外にも、可憐な声に今度は違った意味で胸が高鳴った。 胸にのしかかる女体の感触を味わいながら、茶目っ気を出した俺はあろうことか幽霊少女の小さな足の親指をぺろりと舐めてみた。 「……やん」  ドキッ なんだこれ、これもある種のボーイミーツガールじゃないか? 幽霊の足の指を舐めてみたところで味も風味も素っ気もなかったが、ちょっと恥ずかしそうに消えた血まみれの少女と対面してみた俺の感想は、中々にいいものを見させてもらった、というものに帰結した。 とりあえず。今度出てきた時には、小指の先まで舐めてみよう。
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